| MICRO ACE JR東海371系 2005.12.21 |
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細かい点を除けば良いモデル。奇跡のプラ量産

1編成7両だけのJR東海371系。それこそプラ量産による製品化はMICRO ACE以外考えられないだろう。
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評 価
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| 全般 |
★★★★ |
| ディテール |
★★★★ |
| プロポーション |
★★★★★ |
| 塗装 |
★★★★ |
| 構成 |
★★★☆ |
| 走行性 |
★★★☆ |
| コストパフォーマンス |
★★★☆ |
古くは小田急の気動車が、非電化時代の御殿場線に乗り入れるカタチで始まった小田急線〜御殿場線ルートの乗り入れ輸送は、御殿場線電化後には、名車小田急SE車改造のSSE車の乗り入れに代わったが、永らく御殿場止まりの片乗り入れで行われていた。JR東海の371系は、90年代初頭にこのルート
を沼津まで延長し、同時にJR東海との相互乗り入れを開始するに当たって、小田急20000系RSEと定員などの仕様をピタリと合わせる形で製造されたもの。JRグループの特急車では珍しい、僅か1編成7両の秘蔵っ子でもある。

2両のサロハ371は、若干形態が異なるのに目をつぶり、同じ車体を流用している。
7両のうち2両がダブルデッカーのグリーン・普通合造車。この2両以外全て電動車の5M2Tという編成は、御殿場線の勾配に備える意味かと思われるが、:結構なグリーン定員の多さというのは登場時のバブリーな時代背景を少々感じてしまう。
この車両の特徴は、大胆な前頭部の造形に加え、一般車の低いウエストラインと天井の高さであろう。なにしろ外観上、一般車の屋根はダブルデッカーのサロハと同じ高さである。
クモハ371-101
フロント側の台車の動きが悪く、前側の車軸が浮き気味になっていた。対処法は後述。
モハ370-101
クモハ・モハ・サロハ共々、100番台は0番台と車体の向きが異なる。
サロハ371-101
サロハの100番台は下の0番台の車体を流用しており、実際とは若干異なる。
サロハ371-1
こちらは実車通りのサロハ0番台。
モハ371-201
モーター車となっているモハの200番台は、編成中唯一の1M方式。
モハ370-1
モハは先頭のクモハとユニットを組む。
クモハ371-1
こちらのクモハも100番台と同様、フロント側台車の動きが悪かった。
今回MICRO ACEは、そうした特徴をなかなか良く再現していると言ってよい。こうした最新の製品を見る限り、車高の乱れなど以前このメーカーに散見されたマズイ要素は完全に払拭されたと言って構わない。
実際には2両のダブルデッカーの車体は若干異なるが、モデリング上、サロハ371-101の車体はもう一方のサロハ371-1の車体を流用している。この程度は仕方のない事だろう。ところが両方のクモハの屋根上リブの有無(100番台にはナシ)についてはきちんと作り分けていて、「これをやるぐらいならサロハも・・・」と思ってしまうのが正直なところだ。
さて、ワシ的には少々難癖をつけたい部分がある。今回、台車に付けられたヨーダンパとそのアンカーが台車にモールドされているのだが、外観を重視するあまりか、アンカー上部が車体裾にギリギリなのだ。そもそも実物では車体側に固定されているのがアンカー上部なので、当たりさえしなければギリギリなのは結構なのだが・・・ほんの少し台車をスイングさせるだけで当たってしまう。
レイアウトの線路というのは、平坦に見えてなかなか凸凹しているものである。自分のレイアウトを走行させてみて、脱線するようなら台車から上に突出しているアンカーの頭部を少しカットするかヤスると良いだろう。それにしても、もし全部なら7両×2台車×2箇所=28箇所の調整になる。ふ〜!!

一頃よりも全般にモデル化のレベルが向上し、車高のバラつき等もなく、変化に富んだ7両編成が味わえる。
もう一つ。両方のクモハのフロント側の台車だけが、どうした事か動きが悪いのである。理由はどうやら、以前のこだま型で一部のTR59台車がそうであったのと同様で、要するに中心ピンのビスが台車自体を若干押さえつけている症状。これにより、困った事にフロント側の車軸かやや浮き気味にさえなっている。
もともとの原因は、床板側にモールドされた台車中心の突起自体の高さが不足し、そのため中心ピンが台車をほんの少々締め付けてしまうワケだ。
ワシはこだま型で示した通りの解決方法、即ち中心ピンのネジ根元側に0.3o以下の線を2巻き程度巻き付け、その状態で締め付ける事でクリアした。こうして簡単にクリアできるものの、ユーザーにこういう対
策を考えさせる走行面の欠陥は御免蒙りたいものである。そのまま気付かないと大脱線の原因となる症状である。
MICRO ACE JR東海371系 2005.12.13発売
MICRO ACE 213系 マリンライナー 2003.7.21
待望のプラ量産モデル

クロ212を含むセットと一般車のみのセット、2バージョンの6両セットで登場
<評価>
全般 ★★★☆
ディテール ★★★
プロポーション ★★★★
塗装 ★★★☆
構成 ★★☆
走行性 ★★★
コストパフォーマンス ★★★
これまでガレージメーカーによるキット製品しか見られなかった213系が、いよいよプラ量産完成品として登場した。実車は折りしも新車投入によって瀬戸大橋線からは撤退しようとしており、そうした意味ではなかなかタイムリーな企画とも言える。
ちなみに、213系は同じく国鉄時代末期に名古屋地区にも投入されている。こちらは211系同様に帯のカラーが湘南色であるほか、屋根上のクーラーが2個に分散され、5000番台を名乗っている。

先頭車の形状把握は良好。MICRO ACEとしては初となるいわゆる「211顔」もソツなく再現している。今回、スカート部へのTNカプラー組込みについても無理がなく、車高が持ち上がったりしなかった。これは一歩前進!!
今回、特に車高については以前よりも配慮が見られ、全体に実車どおりの低さを表現しようとする努力が見られる。車体と床のハメコミに関して、これまでよりもやや設計に寸法的余裕が見込まれ、過去のMICRO ACE製品によく見られた車高のバラつきや、TN組み込み時の浮き上がり問題が、ようやく解決の兆しを見せている。喜ぶべき事とはいえ、今回も徹底に至っていないのは残念だ。具体的には、まず下の写真を見ていただこう・・・
<車種構成> 併せて車高チェックもしてみよう…
クロ212
得意の?運転台側が高い現象ではなく、これは運転台側が適正で連結面側が少し沈んでいる
クモハ213(T)
車高は前後とも適正。だがパンタ側は爪の引っ掛かりが弱く、ちょっと押さえると沈みがちに
クモハ213(M)
明らかに運転台側が持ち上がっている。こちら側の集電用板バネが強すぎるようだ
クハ212
これは前後とも適正。押さえても沈み込みはなかった
サハ213
こちらも適正な車高が保たれている
このように見てくると、今回は以下の事が判る。
@全体の設計では、実車通りの低さを意識した。
A運転台部分などで、組み込みがタイトな事による部分的車高アップを今回は回避できた。
B同時に、TNカプラー組み込み時にタイトになり車高アップする問題も回避した。
Cところが逆に、嵌め込みの甘さなどから、部分的に車体の沈み込みが発生している。
D今回も、動力車では集電バネ圧で設計より車高アップするケースが発生。
これまでのMICRO ACE製品からすれば、@〜Bは大いに前進と評価すべき。車高を意識下に置いた設計だけでなく、特にABは部品合わせに寸法的余裕を持たせる事で可能になったはず。これはTOMIXなどで普通に見られる、余裕あるハメコミ設計をすれば良いだけの話だが、経験値は確かに必要だろう。反面、CDの問題は残念だが、Dについては問題のないMICRO ACE製品も多いのだから、手を抜かずにやってもらいたい。
ちなみに、今回は中間部の先頭車(この「首振りアーノルト」は流石にヤメテクレ!と叫びたくなるから、間髪を入れずTN化しよう…)を除いて、アーノルトカプラーのままでもかなり連結面間が実感的な狭さになっており、これなら全車をTN化しなくても…と思う人も多いだろう。

標準の首振りアーノルトカプラーはあからさまに連結面が長い。当然TNに替えると、今回はそのためにハメコミが悪くなったり、その結果車高が上がったりはせず、うまく納まった。ところが、上で述べたように強すぎる集電バネでM車の前側が持ち上がってしまっている。結局、今回もそのままでは車高が揃わない。
さて、この213系でも塗装やメッキ表現によって、ステンレスの質感の差が表現されており、仕上げはなかなか良い。窓周りと腰部でもシルバーのトーンが違うが、特に腰部についてはここまでゆず肌にしなくても…と思う向きもあるかも知れない。長持ちさせるためには、あまり擦れたりしないように取り扱いたい。

屋根上ではベンチレーターなど、別パーツとなっているパーツが多いものの、屋根と同色のため効果が半減…
屋根上では、同社の標準的な造りとしてクーラーだけでなく、ベンチレーターなども別パーツ。ベンチレーター、避雷器、ヒューズ箱はせっかく別パーツなのだから、模型的表現としては、屋根とははっきり差のあるグレーにすれば良いのにと…思える。
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MICRO ACE モハ20系 特急「こだま」 NEW! 2003.8.17
期待以上!! 「平成の奇跡」的な傑作モデル

昭和33年登場時のシンプルなスタイルを見事に表現。床下はグレー。後の大きな屋上ヘッドライトカバーは未だなく、代わりに左右にはウインカーランプがある。この写真ではバックミラー未取付け。
<評価>
全般 ★★★★☆
ディテール ★★★★☆
プロポーション ★★★★★
塗装 ★★★★★
構成 ★★★☆
走行性 ★★★
コストパフォーマンス ★★★☆
戦後史に輝くこのエポックメーキングな車両。今回の数種類にわたるバリエーションのMICRO ACE製品も、意外にも(!?)エポックメーキングなモデルとなりそうである。今回のラインナップは、昭和33年にビジネス特急「こだま」として登場時のモハ20系2種と、その後の151系2種となっており、バリエーションについて若干解説すると…
@モハ20系 (登場時の「こだま」8連)
ここに紹介している製品で8両ワンセット。床下グレーの美しい原型「こだま」型。屋根上には後年追加されたベンチレーター等が見られない。
Aモハ20系 (高速度試験で163Km/hを記録した編成)
基本的な仕様は@と同じだが、実際のスピード記録車編成のナンバーとなっている。但し、実際の速度試験の際にはサロ2両を抜いた4M2Tの6連としていた。先頭車のクハ26003、クハ26004には前面に誇らしげなチャンピオンマークが付いていて、模型でも印刷で表現。メモリアルな木箱入りセットとしている。
B151系 (黄金時代の「こだま」「つばめ」12連)
パーラーカーのクロ151を含む堂々たる12連。この時点では床下は黒になり、基本的な車両の向きも統一。幌も二重ではなくなっている。セットではモーター車を2両に。
C151系 (博多乗り入れ仕様の12連+ED73+サヤ420)
基本的な仕様はB同様だが、ED73と簡易電源車(後にモハ420に編入)サヤ420の連結を前提とした九州乗り入れ仕様として、先頭車のスカートその他に改造が加えられており、このセットはその2両を付随車として含み、逆に151系の2両の動力車で14両を動かすスタイルとし、木箱入りセットとしている。
クハ26
後のクハ151→クハ181。車高も適正。MICRO ACE製品によくある先頭部持ち上がりも見られない
モハ20
後のモハ151→モハ181。モハシと電動車ユニットを組む。写真は動力車の方
モハシ21
後のモハシ150→モハシ180。国鉄特急型電車唯一のモハシ。この時点では屋根上に電話用アンテナを装備
サロ25
後のサロ151→サロ181。この時点では屋根上にシートラジオ用のアンテナを装備
後年の181系としての「こだま型」は既に20年以上も前にKATOが製品化している。まだ実車が存在していたその当時、Nゲージは黎明期でもあり、KATOとしてはキハ82系に続く新世代の製品として材質や仕上げ、動力装置など熟考して市場に投入。当時まだ少数派だったNゲージャーから大歓迎で迎えられた。以来KATO製品もロット毎に仕様変更を重ねながら生き残っており、折しもこのMICRO ACE製品とほぼ同時に再生産されているが、いかんせん、根本的な古さを抱えているのは事実。言わばそうしたKATO製品に無い魅力を突く事が、今回のMICRO ACE製品の成功の条件であったはず。品質・ラインナップの両面で、その条件はかなりの度合いでクリアされているようだ。
サロ同士の連結部
屋根にラジオアンテナが乗り、2等車を示す数字が大書きされたサロ。登場時の8両編成は、
このサロ同士の連結部を中心に、クハ+モハ+モハシ+サロという4両を背中合わせにつなげた
形態。ここを境に車両の向きも全て逆になっている。
モハシ21と二重幌部
ちょっとピンボケだが車端部の二重幌に注目。これは今回のラインナップの中でも「モハ20系」
のみに採用。この二重幌は初期のキハ80系にも採用されたが、耐久性に乏しく短命に終わっ
ている。如何にもNゲージらしい(HOでは表現不可能?)簡易なパーツだが、大いに雰囲気を盛
り上げている。この時点のモハシ独特の円盤状をした電話アンテナを装備。
さて、MICRO ACEによる「こだま型」は全般に、まずは素晴らしい出来だと言える。ここへ来てようやく「MICRO ACEにしては」といった巻頭句なしで、そう述べる事が出来そうだ。
今回、鉄道ファンのみならず日本人にとってのメモリアル・アイテムと呼べる車両の製品化に際し、いたずらに手の混んだディテールや仕上げの追求以前に、車高・オーバーハングなど車両の基本プロポーションをきちんとしようとする意図が伺える。相当に心配された先頭車フロントや動力車などの部分的車高アップがほぼ皆無なのは、同社として当然ながらその配慮の必要性に気付いたという事で、以前とは違う種類の努力をしたという事だろう。
それをやっているからこそ、素晴らしい塗装の色合いや細かい号車番号などのレタリング、オリジナル形態の考証、特徴ある仕様(床下グレー・二重幌など)が映えるというものである。

添付されているバックミラーのパーツを取り付けてみた。興味深いパーツだが取り付けがタイトな事と、
実車よりも目立ちすぎてシンプルなボンネットのラインがスポイルされる感じがする。かと言って取り付け
なければ穴が開いたままなのだが…
MICRO ACEの色表現は当たり外れはあったが、これまでも何度か感動的な色彩(本当は多少のフィクションが入っていても…)を見せてくれた。今回の赤2号・クリーム4号も、古くからの鉄道好きを唸らせる色合いと適度な艶だと思う。
初期の「こだま型」の床下がグレーであった事は、今日の鉄道ファンには意外に知られていない事実で、現在多くの私鉄で床下をグレーとしているのはまさに「こだま型」に影響された名残り。また二重幌の装備についても短期間であったため忘れられがち。実物の外幌はネオプレンゴム製で、連結時にはファスナーで完全に閉じられ二重になっていた。HOですら実例を知らない装備(スポンジでの表現はあったと思うが…)を、模式的表現ではあっても付けたのは素晴らしい。

当サイトの「こだまproject」で車体延長したKATO製クハ181(左)を並べてみた(^^; ボンネット部分はKATO製も美しいね…
<TR59取付け車の走行性にやや難>
動力車はじめ全般的な走行性はまずまずだが、気になったのはTR59取付け車(クハとサロ)で台車の動きが硬い事だ。まず適度なスイングがないし、回転自体やや抵抗を感じる。分解してみると、この原因は集電用バネではなく、ネジ穴のある中心ピン部分の突起高さがギリギリしかなくて、取り付けネジが台車自体を押さえつつある…という事だ。脱線が頻発するほどではないが…
↓
※その解決法
TNに取替える際にでも、台車を外したついでにワッシャー(台車を締め付けないように、中心突起以下の直径のもの)をひとつ噛ませておくと解決できる。計測すると、外径で4o以下、内径2mm程度のワッシャーが必要。何処にでも売っているようなサイズではないので、手に入らない場合は取付けネジの根元に細い金属線などをひと巻きして締め付ける(ワシはこの方法でクリア)方法でも良い。台車の動きが良くなって驚くだろう。その際、バネも2ミリ弱程度カットしておくと、車体の浮きが完全になくなり、更に台車の動きも良くなる。
<その他、ワシなりの難癖をつけると…>
●動力車の走行はまずまず良いのだが、床下器具(モーター部カバー)は、DT23台車のブレーキロッド部に干渉するかしないかギリギリのモールドである。実際に台車を振ってみると、少々削っておいたほうが良いと思われた。
●上の写真に示したクハのバックミラーはパーツとして目立ち過ぎ。さりとて、付けていないと穴が開いたままである。ワシは気にしない事にして外しているが、裏からの穴あけ指示も含むユーザー取り付けが良かったかも…
●正面から見たクハのライトケース部分は、若干下へ窄まり過ぎのようにも思える。
●足回りのグレーは感動的だが、その色調は実際にはクハのスカートと同じだと思う。
●この時代には称号改正を目前にしていたため、すぐ変更できるよう実車のナンバーはプレートに貼られて車体に取り付けられていた…と、そこまでの表現を要求するのはサスガに酷だよな(^^;
* * *
昭和30年代への関心が高まる中、一般人へも訴求力のあるモデル。同時に、古くからのKATO製品の弱点をよく突いている。ワシ的に、このMICRO ACE製品最大の意義は何よりも正調0番台クハの美しさであり、ようやく実車に近い印象で手にすることが出来た感慨はひとしお。
Nゲージでのこだま型のウンチクは、詳しくは当サイトの「こだまproject」を見ていただくとして、今回KATOの再生産でもクハの型は改められていない。このMICRO ACE製品を通して、少なくとも本来の「こだま型」が持っていた美しさを、充分に味わう事が可能である。
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